戦後70年平和集会 開催

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政治評論家 佐高信さん

政治評論家 佐高信さん

社民党九州ブロック協議会主催の「戦後70年平和集会」が8月1日、福岡市の都久志会館で開かれ、600人を超える参加者が会場を埋めた。

集会では、政治評論家の佐高信さんが記念講演し、「軍隊が国民を守らないのは史実、非武装平和が現実的な考え方だ。安保法案をひっくり返そう」と訴えた。

集会の最後には、参加者全員で集会アピールを採択した。

 

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集会アピール

 

今年は、戦後70年の節目の年にあたります。

1945年までのわが国は、「村山談話」にみられるように、朝鮮半島に対する植民地支配や、中国をはじめ他のアジアの国々に対する侵略行為によって、アジアの人々に大きな苦しみと犠牲をもたらしました。また、私たち日本人にとっても、アジア・太平洋戦争は、多くの都市への大規模な空爆、沖縄における地上戦、広島・長崎への原爆投下などによって、多数の民間人が犠牲となる悲惨な結果をもたらしました。

こうした体験から、私たちは「二度と戦争はしない」と固く誓い、平和と民主主義、基本的人権の尊重を基調とする「日本国憲法」を定め、この「平和憲法」をもとに戦後70年、アジア諸国との信頼・友好関係を築き発展させてきました。また労働分野では、憲法制定に先駆け1945年に、わが国で初の「労働組合法」が公布され、労働組合運動の高まりを背景に1947年には「労働基準法」が施行されました。こうした平和主義、民主主義体制の下、公平・公正な再分配政策や社会保障制度の拡充などを追及する国民の努力が相まって、わが国の社会や文化、経済が発展を遂げてきたことは、言うまでもありません。

しかし、戦後70年を経た今日、政権政党の中からは、わが国が行った植民地支配や、侵略戦争の中で行った人道に反する罪の歴史を修正・改竄しようとする動きが顕著となっています。安倍政権は今国会に、憲法違反そのものである「戦争法案」を提出、多くの国民の反対の声を押し切り、衆議院で強行採決しました。また安倍政権は、既に沖縄に多くの米軍基地が押しつけられているにもかかわらず、県民の意志を無視して、新たな米軍基地を無理やりに建設しようとしています。ここに現れているのは、「戦争法」と同様、軍事優先・人間無視の姿勢そのものであり、平和と民主主義、人権尊重の精神とは相容れないものです。私たちは、このような安倍政権の暴挙を断じて許す訳にはいきません。

同時に労働分野では、戦後築き上げてきた「労働法制」を転換し、労働者に「不安定雇用」と「低賃金・長時間労働」を強いる「労働法制改悪」の策動が続けられています。

安倍政権は戦後70年にして、わが国の平和主義、民主主義体制を根底から覆し、わが国を再び、戦前のような「戦争と全体主義の国」に引き戻そうとしていると言っても、決して過言ではありません。

これまでにも、戦後を象徴する「平和憲法」の危機は、幾度もありましたが、その都度、国民は良識を示し「平和憲法」を選び直してきました。今回の「戦争法案」に対する国民の圧倒的反対の声は、それを象徴するものです。

私たちは、わが国の平和主義、民主主義が破壊されるのを、このまま見過ごすわけにはいきません。私たちは、「アベ政治を許さない」という多くの人たちとともに、「戦争法案」の廃案と、安倍政権の退陣を求めて全力で闘いを進めます。戦後70年を、平和と民主主義、基本的人権のさらなる発展に向けた、決意の年にしようではありませんか。

 

2015年8月1日

戦後70年 社民党平和集会 参加者一同

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