21世紀の治安維持法 共謀罪に反対します

 

安倍政権は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの成功のためにはテロ対策が必要と外国人への警戒心をあおり、日本国内における市民監視・管理を強めようとしています。それが「テロ等組織犯罪準備罪」と名前をかえた共謀罪新設の動きです。

共謀罪は市民が法律に違反することを話しあうだけで処罰ができる思想・言論取締法です。今の刑法では数少ない例外を除き、実際に法律に違反する行為を実行しない限り人は処罰されません。

捜査方法も一変します。被害が出ていないのに共謀を捜査するには電話やメールの盗聴、スパイや協力者などの密告が必要になります。つまり日常的に市民が執拗にそして厳しく監視されます。

対象となる犯罪は277。テロ対策と言われますが、「テロの実行」に関するものは、4割にすぎません。対象となる組織は「組織的犯罪集団」、だから一般市民は大丈夫と言われますが、この「集団」の定義は捜査機関の判断にゆだねられます。

共謀罪の新設はこうした危険性が指摘され、これまで廃案をくり返しました。2003年に国会に初めて提出されて以来、三度も廃案となったのです。

日本の犯罪は近年減少傾向にあり、2015年の刑法犯認知件数は戦後最少となりました(警察庁発表)。また昨年一年間の訪日外国人は2,400万人ですが、テロ関係事件はありません。共謀罪をつくらなければならない理由は見当たらないのです。にもかかわらず安倍政権は、海外におけるテロが日本に持ち込まれるのではないかという市民の恐怖心をあおり、共謀罪を制定しようとしているのです。

話しあうだけで罪になる、こんな法律は必要ありません。社民党は皆さんと力をあわせ共謀罪の新設に反対します。

 

bira170406_01.pdf

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